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経済倫理,企業倫理 |
授業の目標 |
経済と倫理という問題について考える。経済活動には,利益の観点だけではなく,「善い」「悪い」という倫理の観点も必要であるという意識が高まっている。そこで本演習では,経済活動にかかわる倫理的問題を明確にし,そのような問題を考えるための概念と推論の仕方を修得することを目標とする。 |
到達目標 |
現実に起こっている企業倫理・経済倫理上の問題を考えるための技法を身につけることを到達目標とする。例えば,数年前に,某テレビ局のプロデューサーが自分の番組の視聴率を実際よりも高く見せようと画策した「視聴率操作事件」があった。このような行為は,日常的な倫理観に照らして「悪い」と批判されるけれども,なぜ「悪い」のかを説明することは必ずしも容易ではない。また,国内的にも国際的にも,人々の間にかなり大きな貧富の格差があることが指摘されているが,これについて,一方には,「格差拡大は悪いことだ」という意見があり,他方には,「格差の何が悪いのか」という主張もある。こうした問題に直面したときに,われわれは,どのような根拠に基づいて,どのように考えたらよいのか。本演習では,こうした問題を考えるための技法の修得をめざす。 |
授業計画 |
最初に,「良い」「悪い」を判断するさいの基準となる道徳原理について学ぶ。その後で,さまざまな問題への応用を試みるとともに,道徳原理を再考する。 応用については,各自の研究発表と教科書の講読を並行して行う。 各自の研究発表として,前期には,企業倫理・経済倫理関係の具体的事例についての調査発表,後期には,卒業論文・3年次ゼミ論文の中間報告を行う。 教科書の講読のときは,指定された範囲について,各自が少なくとも1つの問題を提出し,それを全員で議論する。必ず予習し,積極的に討論に参加することを義務とする。日本語の文献だけではなく,英語の文献を読むこともある。
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準備学習(予習・復習)等の内容と分量 |
調査発表,論文執筆および講読の準備のために,毎回少なくとも6時間の自習を必要とする。 |
成績評価の基準と方法 |
基準:到達目標を十分に達成した場合は「秀」,それに準ずる場合は「優」,おおよそ達成した場合は「良」,それに準ずる場合は「可」とし,達成していない場合は「不可」とする。 方法:発表・討論の状況を総合して評価する。出席を重視するので,特別な事情がない限り,無断欠席した場合は成績を一段階下げる(例えば,秀→優)。また,届出のあった欠席3回を無断欠席1回と同じ扱いにする。 |
テキスト・教科書 |
企業倫理学1―倫理的原理と企業の社会的責任― / T.L.ビーチャム,N.E.ボウイ : 晃洋書房, 2005, ISBN:4771016054 |
講義指定図書 |
資本主義と自由 / M.フリードマン : 日経BP社, 2008, ISBN:9784822246419 第三の道―効率と公正の新たな同盟― / A.ギデンズ : 日本経済新聞社, 1999, ISBN:4532147719 自由論 / J.S.ミル : 光文社, 2006, ISBN:9784334751197 |
参照ホームページ |
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備考 |
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更新日時 |
2009/01/20 16:05:54 |