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授業の目標 |
食品衛生とは、食糧生物の生育、生産、あるいは製造時から最終的に人に摂取されるまでのすべての段階において、食品の安全性、健全性、健常性を確保するために必要な手段である。また、食品のもととなる生物の生息環境の健全性も十分に確保されなければならない。食性病害として近年では、欧米におけるリステリア症や我が国でも貝類の生食によるウイルス性胃腸炎の頻発などが報告され、これらの原因となるリステリア菌、ノロウイルスなど新興食中毒微生物の動態が注目されている。これらの食中毒や食品変敗の防止のため、各種の微生物制御技術の開発が進められている。また、微生物の産生する毒性物質、特にカビ毒(マイコトキシン)については、世界規模の食糧生産に影響を及ぼす問題であり、産生菌と毒素に関する十分な理解が必要である。食品成分についても、調理、加工、貯蔵の過程において化学的に変化し、病害を引き起こすことがある。本授業では、このような食性病害の各種因子の特性と制御について総合的に考える。 |
到達目標 |
1.食中毒事件の世界的動向を説明できる。 2.食中毒細菌および変敗菌の検出と制御方法について説明できる。 3.食品・環境由来化学物質の構造と特性、それらの生体内における挙動と代謝について説明できる。 4.食品の加工・貯蔵の過程における病害因子の生成、食品添加物の安全性について説明できる。
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授業計画 |
1.細菌性、ウイルス性食中毒の動向 2.微生物性食中毒の発症機構 3.抗菌物質の種類と作用機構 4.食中毒細菌および変敗菌の抗菌物質による制御 5.有害物質による食品汚染 6.カビ毒(マイコトキシン)の種類と毒性 7.食品成分の調理、加工、貯蔵の過程における病害因子の生成
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準備学習(予習・復習)等の内容と分量 |
高度な内容を理解するために、食品衛生に関する一般的な知識が必要である。特に、大学学部等で「食品衛生学」を履修していない場合は、特に十分な予習が必要である。 |
成績評価の基準と方法 |
60%以上の出席率を必要とする。さらに開講期間中に数回出題する課題レポートの成績によって評価する。レポートは、授業内容に関わる文献資料の正確かつ客観的な解釈と、最近の食品衛生問題に対して科学的見地からの論理の展開を重視する。
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テキスト・教科書 |
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講義指定図書 |
食品衛生学(第2版) / 山中英明・藤井建夫・塩見一雄 : 恒星社厚生閣, 2007, ISBN:978-4-7699-1063-3 食品衛生学(第2版) / 一色賢司 : 東京化学同人, 2005, ISBN:4-8079-1448-0 |
参照ホームページ |
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備考 |
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更新日時 |
2009/03/25 21:10:36 |