平成23年1月13日

 

教 員 各 位


教育改革室長 脇 田   稔

 

 

「シラバスコンクール」推薦科目の公表について

 

このことについて,本学では,各授業科目のシラバスを平成12年度からホームページに公表するとともに,教育ワークショップなどで授業設計の方法,シラバスの書き方についての内容改善をはかってきました。
昨年度から,次年度以降のシラバスの改善に役立てていただくため,高等教育推進機構全学教育部,高等教育開発研究部門等の協力のもと,「シラバスコンクール」として,本年度の全学教育科目,学部専門科目,大学院科目のシラバスの中から,参考となるものを選んで公表することとしました。
シラバスは,部局,課程,授業科目の性質により,きわめて多様であるため,一律に「模範例」を挙げることは困難です。したがって,今回公表したものはあくまでも「参考例」として,良いシラバスとはどのようなものか,今後も部局,課程,授業科目等ごとに,関係教員グループで議論を深め,学生にとって役に立つシラバスを作るようお願いします。
なお,北大のシラバスについては,外部評価や今回のシラバスの選定の過程で,いくつかの改善点が指摘されています。シラバスの作成に当たっては,以下の点にもご留意ください。

1) 必須項目(授業の目標,到達目標,授業計画,準備学習(予習・復習)等の内容と分量,成績評価の基準と方法)はもれなくできるだけ具体的に記述してください。

2) 「授業の目標」(一般目標)と「到達目標」(行動目標)を明確に区別し,それぞれ(教員ではなく) 学生の視点から記述してください。 「授業の目標」(一般目標)では,授業で扱う内容の概略を,たとえば「○○について理解する」の形式で,できるだけ具体的に記述します。 「到達目標」(行動目標)では,この授業で学生がどのような能力を身につけることが期待されているかを,たとえば「○○することができる」の形式で,できるだけ具体的に記述します。

3) 「到達目標」(行動目標)と「成績評価の基準と方法」は,密接に関連づける必要があります。到達目標は必ず成績評価の対象となるものでなければなりません。

4) 「授業計画」と「準備学習(予習・復習)等の内容と分量」については,2単位の授業科目では,定期試験の期間を除いて,最低でも30時間(15回)の授業時間の確保が必要とされ,また,教室内外の学習を合わせて,標準的に90時間の学習が必要とされていることを念頭において,両項目を密接に関連づけ,できるだけ具体的に記述してください。

5) 「成績評価の基準」においては,単純に出席を点数化して加算することは厳格な成績評価を実現するうえで問題があるとされています。学生が能動的に参加する授業計画を立て,授業への積極的な参加を評価するといった授業設計が必要です。

6) 部局独自の様式のシラバスでも,「授業の目標」(一般目標)と「到達目標」(行動目標)の区別をし,「授業計画」と「準備学習(予習・復習)等の内容と分量」を関連づけて記述してください。

 

平成22年度 全学教育科目・学部専門科目・大学院科目 シラバスコンクール推薦科目一覧

 

参考:

シラバス検索

北海道大学FDマニュアル