<学部一貫教育への移行・第1次教育改革>
1995年に学部一貫教育に移行し、高等教育機能開発総合センターを中心として、責任部局と全学教育協力に立脚した全学教育がスタートしました。
このとき、「大学院重点化構想を進めるにあたっても、本学独自の全学教育協力を保持しつつ、リベラルアーツの伝統を継承しつつ、一般教育の新たなシステムを開発する努力が必要である」との方針が確認されました。
<全学教育実施体制の再編>
1997年に、全学教育実施体制を強化するため、センター長補佐と科目責任者が新設され、医学部保健学科新設の機会(2003年)に、農学部と薬学部を準責任部局とすることが決まりました。
コアカリキュラムの検討と導入・第2次教育改革
新しい全学教育をさらに深化・発展させるため、1995年から総長の主導のもとに学部一貫教育研究会、コアカリキュラム研究会で検討を重ね、2001年度からコアカリキュラムによる教養教育が実施されました。
全学教育委員会の作成したコアカリキュラムの実行案では、
「学士課程は便宜的に教養教育、基礎教育、専門教育の三つに分類される。基礎教育の多くは理系では学部一貫の体系的な専門教育の中に取り込まれる。また学部レベルの専門教育は、理系・文系を問わずより基礎を重視した総合的なものになろう。(中略)一方、純粋な教養教育は、リベラルアーツを中心とする必須の教養科目、すなわち、専門のコア(核)カリキュラムに対置される<コモン・コアカリキュラム>として、全学の協力のもとに実施される必要がある。これが新しい学士課程の中核をなすものである」
と述べられていました。
<基礎教育・外国語教育の刷新と単位の実質化・第3次教育改革>
コアカリキュラム導入直後から、全学教育のさらなる進化を目指して、専門教育への第一歩となる基礎教育・「国際性の涵養」の核となる外国語教育の改革、成績評価基準の明示と厳格な成績評価の実施・「秀」評価及びGPA制度の導入・履修登録単位数の上限設定等の検討が進められました。
2003年度には北大の教養教育とそのシステムが「進化するコアカリキュラム」として「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に採択されました。
2004年度からは、法人化に伴って新設された総長室・教育改革室がこれらの検討を引き継ぎ、新学習指導要領に基づく高校教育を受けた新入生を迎える2006年度から、総合的な学士課程教育の構築を目指して、(1)学生の学力の多様化に対応し、基礎教育・外国語教育と専門教育の連関の強化を図る新教育課程と、(2)厳格な成績評価、GPA制度の本格利用及び履修登録の上限設定の総合的運用による単位の実質化の取組みが実行に移されました。
その結果、学生の履修動向・学習態度に大きな変化が起こったので、学生・教員アンケート等によりその影響を検証し、2007年度以降のGPA・上限設定・成績評価制度、カリキュラム、FD等の改善策をとりまとめ、コアカリキュラムのさらなる前進・進化を目指しています。
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