平成21年12月14日

 

教 員 各 位

高等教育機能開発総合センター長    

脇田 稔  

 

「シラバスコンクール」推薦科目の公表について

 

このことについて,本学では,各授業科目のシラバスを平成12年度からホームページに公表するとともに,教育ワークショップなどで授業設計の方法,シラバスの書き方についての内容改善をはかってきました。

このたび,来年度以降のシラバスの改善に役立てていただくため,高等教育機能開発総合センター全学教育部,高等教育開発研究部,科目責任者及び次世代FD研究会の協力のもと,「シラバスコンクール」として,平成21年度の全学教育科目,学部専門科目,大学院科目のシラバスの中から,参考となるものを選んで公表することとしました。

シラバスは,部局,課程,授業科目の性質により,きわめて多様であるため,一律に「模範例」を挙げることは困難です。したがって,今回公表したものはあくまでも「参考例」として,良いシラバスとはどのようなものか,今後も部局,課程,授業科目等ごとに,関係教員グループで議論を深め,学生にとって役に立つシラバスを作るようお願いします。

なお,北大のシラバスについては,外部評価や今回のシラバスの選定の過程で,いくつかの改善点が指摘されています。シラバスの作成に当たっては,以下の点にもご留意ください。

 

1)  必須項目(授業の目標,到達目標,授業計画,準備学習(予習・復習)等の内容と分量,成績評価の基準と方法)はもれなく,できるだけ具体的に記述してください。

2)  「授業の目標」(一般目標)と「到達目標」(行動目標)を明確に区別し,それぞれ(教員ではなく)学生の視点から記述してください。

「授業の目標」(一般目標)では,授業で扱う内容の概略を,たとえば「○○について理解する」の形式で,できるだけ具体的に記述します。

「到達目標」(行動目標)では,この授業で学生がどのような能力を身につけることが期待されているかを,たとえば「○○することができる」の形式で,できるだけ具体的に記述します。

3)  「到達目標」(行動目標)と「成績評価の基準と方法」は,密接に関連づける必要があります。

4)  「授業計画」と「準備学習(予習・復習)等の内容と分量」については,2単位の授業科目では,定期試験の期間を除いて,最低でも30時間(15回)の授業時間の確保が必要とされ,また,教室内外の学習を合わせて,標準的に90時間の学習が必要とされていることを念頭において,両項目を密接に関連づけ,できるだけ具体的に記述してください。

5)  「成績評価の基準」においては,単純に出席を点数化して加算することは厳格な成績評価を実現するうえで問題があるとされています。学生が能動的に参加する授業計画を立て,授業への積極的な参加を評価するといった授業設計が必要です。

6)  部局独自の様式のシラバスでも,「授業の目標」(一般目標)と「到達目標」(行動目標)の区別をし,「授業計画」と「準備学習(予習・復習)等の内容と分量」を関連づけて記述してください。

 

参考:

シラバス検索

北海道大学FDマニュアル

 

平成21年度 全学教育科目・学部専門科目・大学院科目 シラバスコンクール推薦科目一覧

No.
学部等区分
授業科目
講義題目
担当教員
備考
01
全学教育 一般教育演習(集中)
北海道北部の自然と人々のくらし 2009夏
北・笹 賀一郎  
02
全学教育 一般教育演習(論文指導)
札幌の地域ツアーづくりで大学での「学び方」を学ぶ
観・敷田 麻実
03
全学教育 一般教育演習(論文指導)
蛙学への招待
高・鈴木 誠
04
全学教育 一般教育演習(集中・論文指導)
卵と精子から生命を探る
北・佐野 清
05
全学教育 一般教育演習(論文指導)
ミクロの世界を探る人体のしくみと病気
遺・岡 晃教
06
全学教育 一般教育演習(論文指導)
森林と環境保全
北・笹 賀一郎
07
全学教育 一般教育演習(集中)
フィールド体験型プログラム-人間と環境科学-(1)
北・上田 宏
08
全学教育 環境と人間
湿原の科学
農・井上 京
09
全学教育 芸術と文学
北大生のための音楽講座:1350分の理論と実践(中・上級)
文・安達 真由美
10
全学教育 社会の認識
戦後ヨーロッパの政治と社会
法・板橋 拓己
11
全学教育 英語T
外・山田 義裕
12
全学教育 英語演習
中級:重大感染症発生の端緒論文を読む
医・小華和 柾志
13
全学教育 中国語演習
入門:発音徹底トレーニング
外・清水 賢一郎
14
全学教育 ドイツ語演習
基礎:むずかしい文章読解超入門
外・石橋 道大
15
全学教育 生物学
生物多様性
理・栃内 新
16
法学部 専門科目
演習U
中村 研一
17
経済学部 専門科目
ミクロ経済学T(B)
肥前 洋一
18
経済学部 専門科目
情報分析T
毛利 峻治
19
経済学部 専門科目
演習T
佐々木 憲介
20
工学部 専門科目
システム工学概論
小野里 雅彦
21
工学部 専門科目
アニメーション工学
古川 正志
22
工学部 専門科目
情報モデリング
田中 文基
23
工学部 専門科目
応用数学演習U
中辻
24
農学部 専門科目
家畜生産実習
中辻 浩喜
25
経済学研究科 大学院科目
国際比較経営論特論A・B
岡田 美弥子 別様式
26
経済学研究科 大学院科目
西洋経済史特論A・B
高井 哲彦 別様式
27
工学研究科 大学院科目
宇宙輸送系特論
永田 晴紀 別様式
28
工学研究科 大学院科目
ライフサイクル特論
上田 多門 別様式
29
情報科学研究科 大学院科目
集積プロセス学特論
村山 明宏 別様式
30
水産科学院 大学院科目
行動資源計測学特論
平石 智徳  
31
水産科学院 大学院科目
食品衛生学特論
川合 祐史,山ア 浩司